株式投資

『2021年最新』ヘルスケアセクターETFの見通しを分析!

2021年6月29日

悩める人
悩める人

コロナワクチンで一部のヘルスケア銘柄が注目を受けていたけど、今後ヘルスケアは上昇していくのかな?

個別銘柄に投資してもいいけど、どれに投資したらいいか分からない。できればお手軽なETFに分散投資したいな...。

 

今回の記事では、このような悩みを解決していきます!

ヘルスケアへの投資

ヘルスケアセクターと聞くと、読者の皆さんはどのようなイメージをお持ちでしょうか?

 

  • 薬品を作っている企業(製薬会社)が中心にいる。

  • あまり値動きがなく、高配当銘柄が多い。

  • 一定の需要があり続けるため、長期保有に適している。

 

といったイメージでしょうか?

筆者も、薬品関係ということで何十年経ってもなくならない需要がある一方で、特段の成長性がないセクターだと思っていました。

過小評価されているセクターのひとつ

しかしながら、2021年以降、ヘルスケア・セクターが見直される可能性が高いです。

というより、すでに評価が上がり始め、株価も徐々に上がっています。

ヘルスケアセクターの定番銘柄であり、投資の神様ウォーレン・バフェットが保有しているアッヴィ(ABBV)とメルク(MRK)に注目してみましょう。2022年のコンセンサス予想を基にPER(株価収益率)を割り出すと、アッヴィが約8倍、メルクが約10倍となります。

PERが20倍を基準に、より上だと株価は割高だとされ、より下で株価は割安だとされています。

よって、アッヴィ&メルクは割安の評価を受けていると言えます。

また、コロナショックからの大きな立ち直りにより、アメリカ経済は驚異の急成長を遂げています。しかしながら、それはコロナ前に戻っているだけで、実質の成長率は低いです。そのため、専門家の間では今年の後半から経済後退期に陥るとされています。

こうした背景から、ディフェンシブ銘柄(不景気に強い銘柄)とされるヘルスヘアや一般消費財に資金が移っていく可能性が非常に高いです。

古い産業でありながら、大規模・成長産業でもある

こうした割安の銘柄がありつつも、成長株として注目されている銘柄もあります。

例えば、イーライ・リリー(LLY)とバイオジェン(BIIB)が挙げられます。

どちらもアルツハイマーの治療薬を開発しており、バイオジェンに関しては今年6月に治療薬「アデュカヌマブ」がFDA(米食品医薬品局)に承認されたことで株価が10%以上の暴騰を起こしました。

また、後続としてイーライ・リリーが開発した「ドナネマブ」は画期的治療薬(ブレークスルー・セラピー)としてFDAに認定されました。

そのため、イーライ・リリーの株価はバイオジェン以上の暴騰を起こし、反対にバイオジェンは元の株価に戻ろうとするかのように急落しました。とはいえ、一時的な下落と思われるため、失望するほどではありません。

これによりヘルスヘア、特にバイオ関連銘柄が大きく見直されることになるでしょう。

ヘルスケアの主要ETF3つを比較!

こうしたヘルスヘア・セクターに一括で投資する方法として、ETFが挙げられます。

今回は、3つのETFをご紹介いたします。

 

  • IXJ

  • XLV

  • VHT

 

IXJ(iシェアーズ グローバル・ヘルスケア ETF)

こちらのIXJは、ヘルスケアセクターに全世界で分散投資したい方向けのETFとされています。

しかしながら、国別の構成比率を見ると米国が7割近くを占めています。

そのため、期待している以上の分散効果は得にくいかもしれません。よって、保険程度の分散だと考えましょう。

しかし、総組入銘柄は115銘柄となっていて構成上位5銘柄を見ると、1位がジョンソンエンドジョンソン、2位がユナイテッドヘルスと超大手のヘルスケア企業が名を連ね、5位にはコロナワクチンで日本でも知られることとなったファイザーが置かれています。

ティッカー銘柄名業種保有比率(%)
JNJJOHNSON & JOHNSONヘルスケア6.30
UNHUNITEDHEALTH GROUP INCヘルスケア5.51
ROGROCHE HOLDING PAR AGヘルスケア3.84
NOVNNOVARTIS AGヘルスケア3.35
PFEPFIZER INCヘルスケア3.21

そのため、幅広く分散投資できます。

総資産額は30.9億ドルと驚異の額となっています。また、経費率は0.46%、配当利回りは1.19%と、保有し続けるだけで利益になります。

XLV(ヘルスケア・セレクト・セクター SPDRファンド)

次に、S&P500に組み入れられているヘルスケア銘柄に一括で分散投資できるXLVをご紹介いたします。

そのため、アメリカ市場に100%投資することになります。分散する企業は64と、1つのセクター内ではじゅうぶんな数となっています。

また、経費率に注目すると0.12%と低く、配当利回りは1.41%となっています。

ティッカー銘柄名業種保有比率(%)
JNJJOHNSON & JOHNSONヘルスケア9.18
UNHUNITEDHEALTH GROUP INCヘルスケア8.03
PFEPFIZER INCヘルスケア4.68
ABBVABBVIE INCヘルスケア4.32
ABTABBOTT LABORATORIESヘルスケア4.23

ほかの国にも分散投資したいのであれば前述のIXJに投資すべきです、しかし、米国市場に分散できれば充分だと考えている人はこちらのETFをおすすめいたします。

VHT(バンガード・ヘルスケア ETF)

次に、アメリカ全てのヘルスケア銘柄に分散投資するVHTをご紹介いたします。

S&P500に分散投資するXLVと似ていますが、VHTはS&P500以外の全てのヘルスケア銘柄に分散投資します。

そのため、構成銘柄は400社以上と、非常に幅広い構成となっています。

ティッカー銘柄名業種保有比率(%)
JNJJOHNSON & JOHNSONヘルスケア7.63
UNHUNITEDHEALTH GROUP INCヘルスケア6.74
PFEPFIZER INCヘルスケア3.83
ABTABBOTT LABORATORIESヘルスケア3.79
ABBVABBVIE INCヘルスケア3.51

経費率は0.10%、配当利回りは1.13%となっています。XLVとそこまで差がないため、好みで選んでもよいかと思います。

【結論】どのETFでもOK!

「どのETFに投資すべきか?」という疑問を持った読者さんもいらっしゃるかと思いますが、筆者としては『ご紹介した3つのETFであれば、どれに投資しても問題ありません!』という考えが結論になります。

あえて分類するのであれば、

 

  • IXJは、全世界に分散投資したい方向け

  • VHTは、全米に分散投資したい方向け

  • XLVは、S&P500に採用されている主要ヘルスケア銘柄に分散投資したい方向け

 

となります。

また、ETFのみで分散投資してもいいですし、個別銘柄を1つ、2つ保有しつつ、保険としてETFで分散投資しておくこともおすすめです。

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