株式投資

『SMH&SOXX』半導体セクターETFの2種類を比較してみた!

2021年8月15日

悩める人
悩める人

今話題となっている半導体に投資しようと思っているけど、どの銘柄を選べばいいのか分からない...。

できればお手軽なETFで投資してみたい!

今回の記事ではこのような悩みにお答えしていきます。

半導体セクターについて解説

最近、半導体不足が話題となり、投資先として半導体セクターが非常に注目を受けています。

“半導体”とひとえに言っても、最先端の機械から身近なスマホやPC、自動車など用途が異なるため、グレードがあります。当然、高性能が求められるスマホや精密機器のほうが使われる半導体は高額になります。

また、半導体業界では設計から製造まで工程の分業が進んでおり、それぞれの工程を専門に行なう企業がほとんどです。

例えば、回路設計(IP)を専門とする米国のケイデンス社や、製造の受託をメインとする台湾セミコンといったものが挙げられます。日本だと、製造装置を開発・生産する東京エレクトロンが挙げられます。

半導体が世界中で注目されている理由

半導体が投資先として注目されている最も大きな理由は、将来的に大きな需要を確保・維持できるからです。

身近な自動車やスマホに使われていますし、最先端の現場でいえば人工衛星やロケット、スーパーコンピューターに使われています。

そのため、性能に直結する集積回路やソフトウェアは常に他社との競争に晒され、自動車やスマホといった普及品は今後も生産され続けることを踏まえると生産需要は維持され続けるでしょう。よって、生産技術や製造装置も注目され続けるでしょう。

半導体ETF・SMH、SOXXを比較

半導体ETFとして、代表的とされる以下2つのETFをご紹介いたします。

 

  • ヴァンエック・ベクターズ・セミコンダクター・ETF (SMH)

  • アイシェアーズ・PHLX・セミコンダクター・ETF (SOXX) 

 

ヴァンエック・ベクターズ・セミコンダクター・ETF(SMH)

SMHは、ヴァンエック社が運営する半導体ETFになります。投資対象は全世界に分散されています。

Yahoo finance(執筆日2021/08/15)のデータを引用すると、

 

  • 純資産額:58.0億ドル

  • PER:32.94

  • 配当利回り:0.57%

  • 経費率(信託報酬):0.35%

  • 年初来リターン:20.25%

 

主要構成銘柄は以下の通りとなります。

Name

Symbol

% Assets

Taiwan Semiconductor Manufacturing Co Ltd ADR

TSM

14.10%

NVIDIA Corp

NVDA

10.00%

ASML Holding NV ADR

ASML

5.74%

Qualcomm Inc

QCOM

5.08%

Advanced Micro Devices Inc

AMD

4.99%

Intel Corp

INTC

4.90%

Texas Instruments Inc

TXN

4.87%

Broadcom Inc

AVGO

4.85%

Micron Technology Inc

MU

4.59%

Applied Materials Inc

AMAT

4.50%

グロースセクターであり、これまで非常に強気な相場であったため、PERは30以上と割高となっています。

配当に関しては0.57%となっていますが、経費率が0.35%と高いため、あまり配当は期待できません。

SOXX

SOXXは、ブラックロック社が運営するETFになります。アメリカのフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)に連動しており、投資対象はアメリカにのみ絞っています。

このSOX指数ですが、日経平均との相関性が高いと言われています。

Yahoo finance(執筆日2021/08/15)のデータを引用すると、

 

  • 純資産額:72.9億ドル

  • PER:31.52

  • 配当利回り:0.67%

  • 経費率(信託報酬):0.43%

  • 年初来リターン:20.29%

 

 

主要構成銘柄は以下の通りとなります。

Name

Symbol

% Assets

NVIDIA Corp

NVDA

9.08%

Broadcom Inc

AVGO

7.77%

Intel Corp

INTC

7.11%

Qualcomm Inc

QCOM

5.79%

Texas Instruments Inc

TXN

5.22%

Advanced Micro Devices Inc

AMD

5.01%

Marvell Technology Inc

MRVL

4.37%

KLA Corp

KLAC

4.15%

ASML Holding NV ADR

ASML

4.07%

Analog Devices Inc

ADI

3.85%

こちらもPERは30を超えていて、割高と言えます。また、配当も経費率を考慮するとあまり期待できません。

 

日本の証券会社を使っているならSMHがオススメ

SMHとSOXXのパフォーマンスを比較してみます。

 

日足チャート(橙色:SMH、青軸:SOXX)

 

月足チャート(橙色:SMH、青軸:SOXX)

 

チャートを比較するため、右軸を株価の変動率(%)にして並べてみましたが、まったく同じ値動きをしていることが分かります。

次に、配当金に注目してみました。どちらも経費率を差し引いた配当利回りが0.2%ほどであるため、あまり変わりませn。

よって、パフォーマンスという点ではどちらを選んでも変わらないでしょう。

しかしながら、日本の証券から投資しようとした場合、SMH一択となります。なぜなら代表的な楽天証券・SBI証券でSOXXを取り扱っていないからです。

SOXに投資するならCFDを活用

もしSOXXというよりフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)に投資したいのであれば、CFDを使うことで日本の証券会社でも投資することができます。また、IG証券(イギリスを本拠点とするグローバルな金融サービス)であれば、SMHでもCFD取引できます。

こちらだとレバレッジをかけることができるため、ただETFに投資するよりも大きく利益を稼ぐことができます。

ただし、CFDの活用には注意がいるため、投資を始めたばかりの方にはオススメしにくいです。

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