株式投資

【EWG】iシェアーズ MSCI ドイツ ETFを解説します。

今回は、ヨーロッパへ投資したい方に向けて、ドイツETFのiシェアーズ MSCI ドイツ ETF(EWG)を解説します。

ドイツへ投資するために充分なETFであるかどうか、悩んでいる方に向けて、構成銘柄、経費率、パフォーマンスといった観点から評価していきます。

【EWG】iシェアーズ MSCI ドイツ ETFの基本情報

iシェアーズ MSCI ドイツ ETFの株価チャートです。

iシェアーズ MSCI ドイツ ETFの株価チャートです。

執筆時の価格 :28.94ドル

指数     :MSCIドイツ・インデックス

構成銘柄   :61銘柄

経費率    :0.51%

配当利回り  :0.25%

iシェアーズ MSCI ドイツ ETF(EWG)は、MSCIドイル・インデックスに連動するETFになります。

構成銘柄は61銘柄で、セクター別に分散されたETFです。

経費率は0.51%、配当利回りは0.25%となります。

構成銘柄から算出されたPERは14.51と、割安な評価です。

運営会社はBlackRock社で、S&P500のセクター別ETF(例:XLV、XLE)などを運営している有名企業です。

ドイツETF・EWGの構成銘柄詳細

セクター別に見ていくと、資本財(生産業)、一般消費財、金融といった順番になっています。全体的に見ると、バランスよくセクター分散されているETFです。

EWGのセクター比率を比較した円グラフです。

EWGのセクター比率を比較した円グラフです。

そのため、”ドイツが国として成長すれば、その恩恵を素直に受けられるETF”といった印象を受けます。

主要5銘柄に注目してみましょう。

ティッカー銘柄名業種保有比率(%)
SAPSAP情報技術8.89
SIESIEMENS N AG資本財・サービス8.44
ALVALLIANZ金融7.15
BAYNBAYER AGヘルスケア4.66
DTEDEUTSCHE TELEKOM N AG通信4.5

米国のインデックスファンドの場合、GAFAMを筆頭としたハイテク銘柄が上位を占めています。しかし、ドイツETF・EWGの場合、ハイテク企業はSAPのみとなっています。

そのため、成長性の観点では、米国よりも下回っていることが分かります。

全米インデックス・ファンド(VTI)と比較した場合

では、ドイツETFを他のインデックス・ファンドと比較した場合のパフォーマンスを見ていきましょう。

読者の皆さんも気になる内容だと思います。なるべくノイズを無くすために、過去5年で比較していきます。

比較する対象は、全米(VTI)、全世界(VT)、先進国(VEA)、ヨーロッパETF(VGK)、日本(日経平均)です。

まず、前者3つと比較した場合、以下のチャートとなりました。

ドイツETF(EWG)と全米(VTI)、全世界(VT)、先進国(VEA)を比較したチャートです。

ドイツETF(EWG)と全米(VTI)、全世界(VT)、先進国(VEA)を比較したチャートです。

全米が最も高いパフォーマンスで2倍以上の成長を遂げ、ドイツは最もパフォーマンスが低い結果となりました。

次に、後者のヨーロッパ、日本と比較した場合、以下のチャートとなりました。

ダメダメと言われていた日経平均ですが、こうして比べてみるとかなり高いパフォーマンスであることが分かります。一方でドイツ&ヨーロッパは同じような動きをしています。

ドイツETF(EWG)と日経平均(NI225)、ヨーロッパ(VGK)を比較したチャートです。

ドイツETF(EWG)と日経平均(NI225)、ヨーロッパ(VGK)を比較したチャートです。

こうしてみると、ドイツへ投資する理由はあまりないように思うかもしれません。しかしながら、2022年2月から始まったウクライナ情勢の悪化を受けて、一時的に株価急落しているヨーロッパへ押し目買いをするなら、こうしたETFを活用することは決して悪い選択ではありません。

まとめ

今回はiシェアーズ MSCI ドイツ ETFを解説しました。

ヨーロッパ市場の中でもドイツと聞けば、アメリカに次ぐ高パフォーマンスの市場に思えますが、実際には日経平均よりも過小評価となっています。

しかし、ウクライナ情勢などの短期的な要因で下落した場合では、絶好の押し目買いチャンスの銘柄に変わるため、ぜひ注目してみてください。

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