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「2021年9月18日レポート」暴落前夜!?50日移動平均線との闘い

2021年9月18日

2021年9月の米国株式市場について解説します。

今回は、9月に入ってから下落基調に転じ始めた株式市場について触れていきます。

有名な米国指数のS&P500、NASDAQ100指数が下落し続け、50日移動平均線にタッチしている状態となっています。

ここから反発するのか?それとも大暴落を迎えるのか?

終始”売り”となった株式市場

9月第1週になると、米国の指数は更新した高値から徐々に下落していくようになりました。9月18日現在、S&P500は高値の4540付近から-2%の4430付近となり、陰りを見せ始めました。

しかし、チャートで見る限り、S&P500はトレンドチャンネルを形成しており、50日移動平均線も砦として残っています。そのため、過度に騒ぐほどの下落ではないようにも思えます。(詳細は次項にて)

ただし、9月2日に発表された8月の米国雇用統計が懸念事項と言えます。

8月の雇用統計
  • 非農業部門雇用者数:23.5万人(予想75万人)

  • 失業率:5.2%(予想5.2%)

  • 平均時給(前月比):0.6%(予想0.3%)

 

雇用者数が予想の3分の1程度と、市場参加者を落胆させる結果となりました。失業率は予想と一致していますが、雇用者数と合わせて見ると相対的に高い失業率となります。

また、平均時給が0.6%も上昇していることから、賃金の低い小売業の雇用が低迷していることを指します。

よって、コロナ禍で最も打撃を受けた雇用の回復に至っていないことを意味します。

そのため、株式市場にとって非常にマイナスの要因と言えます。この結果を受けて、株式市場が暴落する可能性もなくはありません。

9月テーパリングはどうなるのか?

9月21日~22日に実施されるFOMCの結果次第で、株式市場の方向性が左右されます。

当初、市場参加者の多くは、9月にテーパリングが実施される公算でした。しかしながら、雇用統計の結果を受けて、9月のテーパリング実施の可能性が退きました。代わりに10月、11月に後退するとの予想が広まっています。

とはいえ、あくまでも市場参加者や連銀総裁といった人たちの予想であるため、現実はどう動くは分かりません。結果を待ってから動くほうが良さそうです。

チャート分析

ファンダメンタルとしての話はここまでとして、次にチャートによるテクニカル分析をしていきます。

今回は、米国指数として有名な

  • S&P500

  • ダウ平均

  • NASDAQ100

を分析していきます。

S&P500

S&P500の指数チャートです。

S&P500は、2020年3月の大暴落で-30%ほど値を下げました。その後、4月から大きく反発すると、8月には元値まで戻りました。

そこから9月と10月にダブルボトムを形成すると、強気のトレンドチャンネルを形成しながら最高値を更新し続けました。

また、これまでの短期的な下落でも50日移動平均線がちょうどレジスタンスとなって、反発していっています。

前述した通り、今回の下落もチャンネル内の短期的な下落である可能性があります。

一方で、これらのレジスタンスを抜けて大きく下落してしまうと、暴落を迎える可能性もあります。

ダウ平均

ダウ平均の指数チャートです。

ダウ平均も、S&P500と同様に2020年3月に大暴落し、その後の値動きも同じ方向性でした。ただし、執筆現時点では、50日移動平均線を下回った株価となっています。

また、ダウ平均は30社で構成されているため、S&P500と比べて値動きの幅が激しい特徴があります。3月の暴落では、-35%とS&P500と比較してやや高いです。

よって、もし今回の下落が暴落となった場合、S&P500よりも大きく値を下げることになりそうです。

NASDAQ100

NASDAQの指数チャートです。

NASDAQ100も、前述の2つの指数と同様の値動きをしています。

ハイテク銘柄をメインに構成している指数であるため、値動きが大きいように思われるかもしれません。しかし、3月の暴落率に注目すると-30%ほどと、S&P500とさほど差はありませんでした。

ただし、暴落前の値を基準として現在までの上昇率を見ると、

  • NASDAQ100:60%

  • S&P500:30%

  • ダウ平均:18%

とNASDAQ100が驚異の上昇率を誇っています。

50日移動平均線がレジスタンスとして機能するのか、要注目です。

今後の方針

いち個人投資家である筆者の今後の方針を蛇足として書かせてもらうと、

  • 現金比率を上げてある。

  • 個別株は20%残して売却

  • インデックスファンド(VTI、QQQ)の買い増しを検討

といった感じです。

9月に入ってから徐々に現金比率を引き上げるために個別株を売却しました。インデックスファンドはコアの部分であるため、キープしたままです。

現時点でVTI、QQQは3%ほど値を下げているため、VTIを少し買い増ししました。ただし、さらなる下落の可能性があるため、まだ余力金を残しています。

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