株式投資

「2022年最新」米国航空銘柄(DAL、AAL)の今後の見通し

2021年9月17日

米国株の航空銘柄について、今後の見通しを解説します。

2020年3月のパンデミックにより、世界的な株式市場の大暴落が発生しました。

そこから1年以上経過した2021年9月現在、ほとんどのセクターが暴落前の水準を取り戻し、中には高値を更新し続けるセクターもあります。

そんななか、未だに株価が低迷し続けるセクターがあります。

今回は、その中のひとつである航空銘柄に焦点を当てて、解説していきます。

コロナ禍の航空銘柄

現在の航空銘柄は未だ株価が低迷しています。そのため、コロナ前と比べて航空株は非常に低い水準にいます。よって、押し目買いのチャンスと捉えることができます。

では、具体的にどのくらいの水準で株価が低迷しているのか、解説していきましょう。今回は、例として、世界最大手の航空会社・アメリカン航空を代表銘柄として解説します。

下の株価チャートがアメリカン航空(AAL)の日足チャートになります。

アメリカン航空の株価チャートです。

アメリカン航空(AAL)の日足チャート

コロナ前は30ドル付近であったのが、現在は20ドルほどに位置しています。また、26ドル付近がレジスタンスとなり、下落基調となっていることが見て取れます。

では、具体的な増減率が分かるように、コロナ前の株価を基準に現在の株価がどれだけ値動きしたか分かるように、縦軸をパーセントとして表してみました。

2021年3月の株価を基準にした株価の値動き変動チャートです。

2020年3月の株価を基準とした株価の増減率チャート

2021年5月から20ドル付近で横ばいしていて、暴落前からマイナス30%水準にいることになります。よって、今押し目買いすれば+30%の利益を得られる可能性があります。

また、レジャー会社(旅行会社やクルーズ会社)の決算発表に注目すると、コロナ前よりも予約数が大きく伸びているとの発表があります。そのため、航空銘柄もアフターコロナでは観光目的の利用客数が大きく伸び、株価に好材料として反映されるかもしれません。

関連記事・「2022年最新」クルーズ銘柄(CCL、NCLH)の今後の見通し

Oceania Cruises Sets A New Single-day Booking Record(外部リンク)

 

株価低迷の理由

では、そもそも株価がなぜ低迷しているのでしょうか?

株価が低迷している理由として、大きく2つの理由があります。

  • コロナ禍による先行きの見えない需要の低迷

  • リモートワーク、オンラインミーティングの流行によるビジネス需要の低迷

前者は、ビジネスであれ、レジャーであれコロナ禍による需要の急激な低下を指しています。これにより、ほとんどの航空会社は売上を”ほぼ皆無”にまで減らされています。しかし、アフターコロナとなれば、航空需要は回復するだろうと言われています。また、レジャー会社の発表を鵜呑みにするなら、コロナ禍の縛り付けによってより一層の需要増加が期待できます。

とはいえ、今すぐに回復が見込めないことから株価が未だに反応していません。

後者は、リモートワークやZoomのようなオンラインミーティングが活用されるようになったため、ビジネス目的の需要が減ってしまうという懸念です。そのため、前者のようにアフターコロナで解消されず、将来的に大きく利益を落とすことになる要因と言えます。しかしながら、実際にどのようになるかは、今後の決算情報に注目していくしかありません。

押し目買い狙いの航空銘柄

次に、押し目買い狙いとして筆者が注目している米国の航空銘柄2つを解説していきます。

  • デルタ航空(DAL)

  • アメリカン航空(AAL)

ユナイテッド航空(UAL)やサウスウェスト航空(LUV)などがあるなか、あえてこの2銘柄を選んだ理由をご紹介します。

 

デルタ航空(DAL)

デルタ航空の株価チャートです。

デルタ航空の株価チャート

執筆時の株価:40ドル

筆者が最も有力だと考えている銘柄がデルタ航空(DAL)です。

理由は、他の航空会社と比較して決算内容が最も良いからです。

2021年7月14日に公表された第2四半期決算では、

EPS:1.02(予想-1.38)

売上高:71.3億ドル(予想62.5億ドル)

と予想を大きく上回ってきました。また、注目すべき点は黒字転換したことです。

およそ6億ドルが利益として計上されたとのことで、6四半期ぶりの黒字となります。

元々、デルタ航空は2020第4四半期決算から目覚ましい回復があったため、今回の黒字でさらなる期待がもてそうです。

11月には第3四半期決算の発表があるため、結果次第で買い出動しても遅くないかもしれません。

アメリカン航空(AAL)

アメリカン航空の株価チャートです。

アメリカン航空の株価チャート

執筆時の株価:19ドル

次に有力だと考えている銘柄がアメリカン航空(AAL)です。

以下の2つの理由があるからです。

  • デルタ航空と同様に黒字転換したこと

  • アメリカ最大手の航空会社であること

2021年7月22日に公表された第2四半期決算では、

EPS:0.03(予想-2.03)

売上高:74億ドル(予想71億ドル)

と予想を上回る結果となりました。

また、黒字転換を達成し、およそ2千万ドルが利益となりました。デルタ航空と同様、6四半期ぶりです。

10月下旬に第3四半期決算の発表があるため、こちらにも要注目です。

徐々に回復する経営状況

2021年の第2四半期でデルタ航空(DAL)とアメリカン航空(AAL)が黒字転換を迎えました。その他航空会社も赤字ではあるものの、大きく縮小しています。

また、ガイダンスでは次期決算の売上高はより一層の回復が見込めます。

その一方で、先行きが見えないコロナ禍の情勢により、今後の見通しに具体性が欠けてしまっています。そのため、いつ頃になれば株価が回復するのか、イマイチ掴み切れていないことも事実です。

ひょっとすれば、次の決算発表で大きく株価が伸びるかもしれませんし、株価が反応しない場合も考えられます。

よって、お手つきをする場合は少額で積立投資することをおすすめします。

-株式投資
-