株式投資

【今後の見通し】ニッケルへの投資方法を解説

2021年10月17日

ニッケルへ投資する方法を解説します。

今回は、前回の”リチウム投資”に引き続き、レアメタルとして近年注目されているニッケルへの投資方法を解説します。

脱炭素、EV化の流れで蓄電池の需要が急激に増し、材料であるニッケルの需要も増しています。

そのため、ニッケルの価格が2020年の底値から大きく伸び続けています。

今回はその波に乗るために、ニッケルへの投資方法をお伝えします。

ニッケルの今後の見通し

ニッケルは、リチウムと同様に蓄電池の材料として使用されるレアメタルになります。

埋蔵量は米国地質調査所の調査で鉱床含め3億トンと言われており、今日の年間採掘量200万トンと比べると150倍(要するに150年分)に当たります。国別に見るとオーストラリア、インドネシア、南アフリカ、ロシア、カナダの5カ国で埋蔵量の半分を占めているとされています。

しかし、近年の需要増加から今後はさらなる需要拡大が想定されています。幸いなことにニッケルは再使用・再利用可能な資源であるため、リサイクルによって微小ながら需要を満たすことができるでしょう。

ニッケルETFのご紹介【1694/WTニッケル】

1694の株価チャートです。

1694の株価チャート

そんなニッケルですが、近年の需要増加によって大きく値段が上がっていっています。この動きは当分は続きそうです。

ニッケルそのものへ投資する方法として、筆者がおすすめしているものは”WisdomTree ニッケル上場投資信託”です。

10口から投資可能であるため、最低投資金額が2万円ほどとお手軽な価格で投資できます。

“Bloomberg Nickel Subindex”に連動する設定となっていて、ニッケル価格とほぼほぼ同じ値動きとなります。

経費率は0.99%と、主要インデックスファンドと比べて高めではあります。とはいえ、これ以外の投資先がそもそも限られているため、事実上これ一択が安牌でしょう。

どうしてもETFが嫌な場合はCFDを活用する方法があります。

CFDを活用することで簡単にレバレッジがかけられ、短期間で大きな利益が得られます。しかし、その分リスクが増えるため、注意が必要です。

ニッケル関連会社のご紹介【ノリリスク・ニッケル】

GMKNの株価チャートです。

GMKNの株価チャート

次に、ニッケル関連会社への投資をご紹介します。

ニッケルを主要としている上場企業は少ないため、こちらも投資先が限られてきます。その中でのニッケルの代表銘柄としてロシアのノリリスク・ニッケル(GMKN)が挙げられます。

非鉄金属会社としてはロシアで最大手であり、ニッケルのみならず銅、バラジウムの生産も行なっています。

投資先としては魅力的ですが、ロシア証券に上場しているため投資できる証券会社が限られています。(楽天証券×、SBI証券〇)

どうしても楽天証券で投資したい場合は、日本株に注目してみるのもアリです。

例えば、住友金属鉱山(5713)やアサカ理研(5724)が挙げられます。

どちらもニッケルの生産に携わっており、アサカ理研ならコバルトの生産にも携わっています。また、その他の貴金属の生産事業も行なっています。よって、サプライチェーン問題などでインフレが加速している現在の情勢では優位な銘柄と言えます。

レアアースにまとめて投資するなら【ETF・REMX】

REMXの株価チャートです。

REMXの株価チャート

次に、ニッケルというよりもレアアースへまとめて投資するETFをご紹介します。なぜレアアース全般なのか?と疑問に思う方もいるかもしれませんが、ニッケル関連銘柄へまとめて投資できるETFがないからです。そのため、レアアースETFで代用するほかありません。

では、肝心のレアアースETFはヴァンエック・マーケット・べクトル・レアアース/戦略的金属インデックス(REMX)です。

 

  • 執筆時点の株価:113ドル

  • 構成銘柄数  :約20銘柄(都度変わる)

  • 配当利回り  :0.46%

  • 経費率    :0.60%

 

上位五銘柄を見ると、中国を中心に構成されていることが分かります。また、ニッケルのみならずリチウム、コバルトの生産会社にも投資しています。

REMXの構成上位5銘柄

銘柄名地域比率
Huayou Cobalt中国7.57%
スタンダードリチウムカナダ6.82%
中国北方稀土(集団)高科技中国6.39%
ガンフォンリチウム香港6.14%
Llontown Resouced Ltdオーストラリア6.12%

そのため、ニッケル単体へ投資するよりもリスクは少ないと見れます。ただし、蓄電池の生産にはニッケルを含めた複数のレアアースが必要であることには変わりないため、リスクヘッジとしてはあまり期待できないかもしれません。

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