株式投資

【EWP】iシェアーズ・MSCI・スペイン・ETFを解説します。

今回は、スペインへ投資したい方に向けて、iシェアーズ MSCI スペインETF【EWP】を解説していきます。

「スペインヘ投資したいけど、良い銘柄がないかな?」

「SBI・楽天証券で扱っているのかな?」

といった疑問をお持ちの方に向けて、EWPの構成銘柄、配当、チャートを解説していきます。

【EWP】iシェアーズ MSCI スペインETFの概要

iシェアーズ MSCI スペインETF・EWPは、MSCIスペイン25/50インデックスのパフォーマンスに連動するように設計されたインデックス・ファンドになります。

構成銘柄は19銘柄で、その他ドルやユーロといったキャッシュも含んでいます。

経費率は0.50%で、直近の配当利回りは3.25%となります。よって、経費率を差し引いた配当利回りは2.75%となります。

運営会社はブラックロック社で、S&P500のセクター別ETF(例:XLV、XLE)などを運営している有名企業です。

スペインETF・EWPのセクター別比率

次に、スペインETF・EWPのセクター別比率を見ていきましょう。

セクター別比率順に上位セクターを見ていくと、1位に公益セクター(32.58%)、2位に金融セクター(27.73%)、3位に工業セクター(14.10%)となります。

公益セクター及び金融セクターで60%以上を占めている点が特徴的です。そもそもスペインはギリシャと同様に赤字経済国として、”EUのお荷物”状態にあります。そのため、公益事業が上位に来てしまっているのでしょう。

次に、スペインETF・EWPの上位構成銘柄を見ていきましょう。

比率順に見ていくと、1位はIBERDROLA SA(公益セクター、19.63%)、2位はBANCO SANTANDER SA(金融セクター、13.51%)、3位はBANCO BILBAO VIZCAYA ARGENTARIA SA(金融セクター、9.88%)になります。

上位3銘柄だけで40%以上を占めているため、基本的にはこれらの銘柄をチェックしておけばよいでしょう。

ティッカー銘柄名業種保有比率(%)
IBEIBERDROLA SA公共19.72
SANBANCO SANRANDER SA金融13.88
BBVABANCO BILBAO VIZCAYA ARGENTARIA SA金融10.04
ITXINDUSTRIA DE DISENO TEXTIL INDITEX一般消費財5.51
FERFERROVIAL SA工業4.93

日本には馴染みのない企業ばかりで、唯一1位のIBERDROLA SAが多国籍企業の電力会社で、かろうじて知っている人がいるかもしれないといった程度になります。

【EWP】iシェアーズ MSCI スペインETFのチャートパターン

iシェアーズ MSCI スペインETF・EWPのテクニカルチャートを見ていきましょう。

まず、全体の動きを見るために月足チャートを見ていきます。2006年の高値72ドル付近からダウントレンドが続いて、2010年の52ドル、2014年の44ドルと徐々に高値を切り下げています。

一方で、20ドル付近がレジスタンスとなり、2012年と2020年で反発していることが分かります。

そのため、全体を通してみると、ダウントレンドの三角持ち合いが形成されています。よって、この三角持ち合いを上にブレイクアウトすれば、一段の株高が期待できます。ただし、あくまでのダウントレンドの三角持ち合いのため、ここからさらに株価が下落していくほうが可能性としては大きいです。

次に、全米インデックス・ファンドと比較していきます。ひとつ前の月足チャートを見てもパフォーマンスが良くなかったですが、人気の全米インデックスと比較すると、さらにひどい結果であることが実感できます。

スペインETFのパフォーマンスがマイナスとなっているため、スペイン全体としてはあまり投資対象としてはパフォーマンスが低いという結果になります。

また、配当利回りは2%程度ということを鑑みると、特別な理由がない限り、投資対象としては真っ先に選びたくないETFです。

スペインETF・EWPは楽天証券/SBI証券で買えるのか?

では、肝心の「スペインETF・EWPは楽天証券/SBI証券で買えるのか?」という疑問にお答えしていきます。

結論をお伝えすると、「スペインETF・EWPはSBI証券のみ買えます」

残念ながら、楽天証券では取引することができません。

しかしながら、近年の大手証券会社の動向を見ると、楽天証券でも近いうちに取引可能になる可能性が高いです。

まとめ

今回は、iシェアーズ MSCI スペインETF・EWPについて解説しました。

"スペイン"と聞くと一見「素敵な投資対象だ」と思いがちですが、残念ながら今回の結果を見るとあまり良い投資対象とは言えなさそうです。

株価のパフォーマンスが低いことに加え、配当も小さい為、他のインデックスファンドと比べて見劣りします。

そのため、今回はヨーロッパなどへの分散投資を検討している方にとって、選ぶべきじゃないETFのご紹介という形とさせていただきました。投資対象の参考となれば幸いです。

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