株式投資

【EWZ】iシェアーズ MSCI ブラジルETFについて解説します!

2022年8月23日

今回は、ブラジルへ投資したい方に向けて、iシェアーズ MSCI ブラジルETF【EWZ】を解説していきます。

「ブラジルヘ投資したいけど、良い銘柄がないかな?」

「SBI・楽天証券で扱っているのかな?」

といった疑問をお持ちの方に向けて、EWZの構成銘柄、配当、チャートを解説していきます。

【EWZ】iシェアーズ MSCI ブラジルETFの概要

iシェアーズ MSCI ブラジルETF・EWZは、MSCIブラジル25/50インデックスに連動することを目標に設計されたETFです。

MSCIブラジル25/50インデックスとは、米国金融サービス企業・MSCIが公表している各地域の指数のの一種で、英国企業の株価を指数に反映しています。分かりやすく言えば、”ブラジル版日経平均225”ということです。

構成銘柄は48銘柄となっていて、そのほかドルなどのキャッシュを含んでいます。

経費率は0.57%に対し、直近の配当利回りは9.72%になります。よって、経費率を差し引いた配当利回りが9%以上とかなりの高配当ETFです。

運営会社はブラックロック社で、S&P500のセクター別ETF(例:XLV、XLE)などを運営している有名企業です。

ブラジルETF・EWZのセクター別比率

次に、ブラジルETF・EWZのセクター比率を見ていきましょう。

セクター比率順に見ていくと、1位は金融セクター(22.78%)、2位は素材セクター(21.02%)、3位はエネルギー(19.92%)です。

【EWZ】iシェアーズ MSCI ブラジルETFのセクター比率です。

【EWZ】iシェアーズ MSCI ブラジルETFのセクター比率です。

次に、ブラジルETF・EWZの上位銘柄を見ていきましょう。

構成比率順に上位銘柄を見ていくと、1位はCIA VALE DO RIO DOCE SH(素材、15.30%)、2位はPETROLEO BRASILEIRO PREF SA(エネルギー、9.32%)、3位はPETROLEO BRASILEIRO SA PETROBRAS(エネルギー、7.77%)となります。

ティッカー銘柄名業種保有比率(%)
VALE3CIA VALE DO RIO DOCE SH素材14.28
PETR4PETROLEO BRASILEIRO PREF SAエネルギー8.10
PETR3PETROLEO BRASILEIRO SA PETROBRASエネルギー6.95
ITUB4ITAU UNIBANCO HOLDING PREF SA金融6.69
BRLBRL CASHキャッシュ4.5

1位のVALEは米国株式市場にも上場していて、鉄鉱石や銅といった資源を採掘している企業になります。

金属系素材セクターでは代表的な銘柄のひとつのため、読者のなかにも取引したことがある方がいるでしょう。

【EWZ】iシェアーズ MSCI ブラジルETFのチャートパターン

次に、ブラジルETF・EWZのテクニカルチャートを見ていきましょう。

【EWZ】iシェアーズ MSCI ブラジルETFの月足チャートです。

【EWZ】iシェアーズ MSCI ブラジルETFの月足チャートです。

2008年ごろにつけた最高値100ドル付近から、2011年の80ドル、2020年の50ドルと徐々に高値が下がっていってることが分かります。

その一方で、28ドル付近がレジスタンスとなって株価を支えていることも見て取れます。

よって、ダウントレンドの三角持ち合いを形成して、テクニカル面としてはあまりよろしくない状況です。

しかしながら、見方を変えると三角持ち合いを上へ抜けるように株価が上昇すれば、一段の上昇益を見込めます。

 

次に、全米インデックス・ファンドと比較した場合を見ていきましょう。

【EWZ】iシェアーズ MSCI ブラジルETFと全米インデックスファンドとの比較です。

【EWZ】iシェアーズ MSCI ブラジルETFと全米インデックスファンドとの比較です。

2008年ごろのBRICsブームのときには、米国インデックスファンドを超える高パフォーマンスを発揮しています。

しかし、現在までを見ると、新興国のブームが過ぎ去ったため、ズルズルと株価を下げていき、2015年には米国インデックスファンドが追い抜いていることが分かります。

最終的なパフォーマンスとしては、2005年にブラジルETFを買ったところで、2022年現在ではプラス50%の利益にしかなっていません。一方で、米国インデックスファンドは綺麗に上昇し続けていて、プラス268%(2.6倍)の好成績を残しています。

まとめ

今回は、【EWZ】iシェアーズ MSCI ブラジルETFについて解説しました。

エネルギー、素材セクターが40%以上を占めているため、インフレのときに大きな上昇を見込めるETFです。

また、BRICsとしてかつて注目されていたブラジルETFだからこそ、再び新興国ブームが来た際に見直されるETFでもあります。

新興国への投資を検討している方はぜひ投資対象として一考してみてはいかがでしょうか。

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