株式投資

【VNM】ヴァンエック・ベトナム ETFを解説します。

2022年3月29日

今回は、新興国へ投資したい方に向けて、ヴァンエック・ベトナム ETF【VNM】を紹介していきます。

「ベトナムと言われても”東南アジアの国”のイメージしかない」

「ベトナムETFって玄人っぽくてカッコイイけど、投資して大丈夫?」

「SBI証券/楽天証券では”買えない”らしいけど本当?」

といった疑問をお持ちの方に向けて、VNMの構成銘柄、配当、チャートなどを解説していきます。

【VNM】ヴァンエック・ベトナム ETF

 

執筆時の価格:18.85ドル

指数:MVIS Vietnam指数

構成銘柄:51銘柄

経費率:0.64%

配当利回り:0.55%

 

ヴァンエック・ベトナム ETF【VNM】は、MVIS Vietnam指数に連動するインデックス・ファンドです。

MVIS Vietnam指数とは、

  • ベトナムで50%以上の収益を上げている国内外の企業
  • 大型株と中小型株の時価総額を加重平均から算出した構成比率

からなる指数になります。

要約すると、「ベトナムで一定の利益を出している企業を時価総額の比率で組み合わせた指数」ということです。

構成銘柄は52銘柄で、セクター別に分散されています。

経費率は0.64%、配当利回りは0.55%とインカムゲインではマイナスです。

運営会社はヴァンエック社で、全世界インデックス・ファンド(VT)や全米インデックス・ファンド(VTI)などの有名ETFを運営しています。よって、運営会社の信頼性は問題ないです。

ベトナムETF・VNMのセクター別比率、上位5銘柄

まず、セクター別構成比率を見ていきましょう。

第1位の不動産業が25%以上を占めています。次いで、生活必需品、金融という順番です。

第1位に不動産業が入っていますが、ベトナムは海外から不動産への資産流入が大きく、土地やマンション価格が高騰してしまうほど熱狂していることが要因でしょう。

いずれ「”不動産バブル”が崩壊するのでは?」という懸念が広がっています。もしそうなった場合、VNMは大きな影響を受けるでしょう。

 

ベトナムETF・VNMの国・地域別比率

次に、ベトナムETF・VNMの国・地域別比率を見ていきましょう。

「ベトナムETFだからベトナム企業以外ないだろ!」と思った読書の方もいるかと思いますが、VNMはベトナム以外の企業でも構成されています。

当然ベトナムが大部分を占めていますが、それでも78%ほどの比率です。残りは台湾が10%、韓国が7%、あとはその他国・地域となっています。

ベトナムは外国企業が大きく事業展開しています。よって、ベトナムのインデックス・ファンドにも関わらず外国企業が入っているわけです。

【VNM】ヴァンエック・ベトナム ETFのチャート解説

次に、ベトナムETF・VNMのチャートを見ていきましょう。

2010年に高値をつけて以降、2020年まで下落基調が続いていました。しかし、2020年3月の大底からは大きく反発し、上昇トレンド入りしようとしています。

2014年の24ドル水準を突破できれば、いよいよ本格的に投資していけそうです。

現段階ではここから上げるか、下げるかを見極めてからでないと投資できないでしょう。

全米インデックス・ファンド(VTI)と比較した場合

せっかくなので、ベトナムETFを他のインデックス・ファンドと比較した場合のパフォーマンスを見ていきましょう。

比較する対象は、全米(VTI)、全世界(VT)、新興国(IEMG)です。比較したチャートは以下になります。

新興国ETFと比べてもかなり悲惨なパフォーマンスとなっています。

そのため、あまり楽観的に投資できる対象ではありません。

また、新興国全体に言えますが、ベトナムETFは米国の国債金利や為替などの影響を大きく受けやすいです。よって、単に"チャートが良いから"という理由だけでは買い向かえないため、慎重な決断が必要となります。

VNMは楽天証券/SBI証券で買えるの?

「VNMは楽天証券/SBI証券で買えるのか?」という肝心な疑問についてですが、楽天証券/SBI証券の両方で購入できます。

また、マネックス証券でも購入できることを確認しました。

ただし、DMM証券では購入できないため、要注意です。

まとめ

今回は、ヴァンエック・ベトナム ETF【VNM】を紹介しました。

新興国の中ではチャートが良く、経費率が低いです。よって、新興国投資をするなら有力なベトナムETFになります。

しかし、ベトナム内で不動産バブルの危うさがちらついているため、今すぐ投資するのは控えたいです。

加えて、チャートも完全に上昇相場となっていないため、しっかりと確認できるまでは慎重に動きたいです。

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