株式投資

『解説』NISAで人気銘柄・ファンドをランキングで紹介します。【前編】

今回は、楽天証券で公開されているNISAの人気銘柄・ファンドをランキング形式でまとめてみました。

ランキング情報は、楽天証券が公開している2月の人気ランキングを参照いたしました。

参照ページNISA紹介ページ:楽天証券

これからNISAを始めようとしている人はもちろん、すでにNISAを始めている人も投資の参考として活用してみてください。

一般NISA・日本株ランキング編

最初に、一般NISA枠の日本株で人気の3つの銘柄を紹介していきます。

1位:日本たばこ産業(2914)

2位:トヨタ自動車(7203)

3位:オリックス(8591)

1位:日本たばこ産業(2914)

日本たばこ産業の株価チャートです。

日本たばこ産業の株価チャートです。

株価情報
  • 執筆時の株価:2,000円
  • PER:9.9
  • 配当利回り:7.5%

一般NISAの日本株ランキング第1位は、日本たばこ産業(2914)でした。

「意外な銘柄が1位になったなぁ~」というのが正直な感想です。

5年前の2017年の株価は4,000円以上あった本銘柄ですが、現在は半値以下の2,000円とずるずる下げている銘柄になります。

なぜこの銘柄が1位になったのか、正直疑問です。

色々とネット情報を調べてみたところ、以下の理由が考えられました。

  • 海外M&Aで高収益の維持
  • 加熱式タバコの人気ブーム

前者は、JTがこれまで海外のタバコ会社を買収することで海外収益を上げてきた”成長株”であることが要因です。一方、国内収益を下げ続けてきた”割高株”として評価されてきたため、ここまで下げた銘柄となります。見方を変えれば円安の場面では全体の収益としては追い風となり、現在は”割安な銘柄”と判断できるとのこと。

後者は、加熱式タバコのブームが到来したことで若者を中心に喫煙者が増えたことが要因です。加熱式タバコと言えば”アイコス”という競合がありますが、新商品”プルーム”で日本シェアを取り戻そうとしているとのこと。

付け加えるとすれば、配当利回りが7.5%という高配当銘柄である点です。

しかしながら、筆者個人としては積極的に投資していく対象と見ることはできませんでした。

2位:トヨタ自動車(7203)

トヨタ自動車の株価チャートです。

トヨタ自動車の株価チャートです。

株価情報
  • 執筆時の株価:1,914円
  • PER:10.7
  • 配当利回り:なし

一般NISAの日本株ランキング第2位は、トヨタ自動車(7203)でした。

「そうだよな」というのが正直な感想です。

競合であるホンダは2040年までにEV&FCV(燃料電池自動車)に全車変更する方針を発表し、日本の政治家は2050年までにカーボンニュートラル化を発表しています。

トヨタもこの流れに上手く乗って行けるのか、注目していく必要があります。また、トヨタの場合、海外でのシェア率も重要な要素であるため、テスラやフォードといった競合にどれだけ競り合っていけるのか、注目です。

3位:オリックス(8591)

オリックスの株価チャートです。

オリックスの株価チャートです。

株価情報
  • 執筆時の株価:2,227円
  • PER:8.67
  • 配当利回り:3.50%

一般NISAの日本株ランキング第3位は、オリックス(8591)でした。

“オリックス”と聞くとコマーシャルからの印象で

  • 生命保険
  • リース
  • 不動産

といった印象を持ってしまいますが、実はエネルギー事業にも参加しています。実際、2021年7月にスペイン企業・エラワンエナジーという名の再生可能エネルギー企業を買収しています。リース大手であるオリックスは買収したエネルギー企業の太陽発電所等をREITという形で利益を得ようとしているとのこと。

今後スポットライトが当たっていく再生可能エネルギー事業として、オリックスは注目しておきたい企業です。

一般NISA・日本ETFランキング編

最初に、一般NISA枠の日本ETFで人気の3つの銘柄を紹介していきます。

1位:NF日経レバ(1570)

2位:MAXIS米国S&P500(2558)

3位:IS S&P500米国株(1665)

1位:NF日経レバ(1570)

NF日経レバ(1570)のチャートです。

NF日経レバ(1570)のチャートです。

ETF情報
  • 執筆時の価格:11,950円
  • 最小売買単位:1
  • 配当利回り:なし
  • 信託報酬:0.88%
  • 運用会社:野村

一般NISAの日本ETFランキング第1位は、NF日経レバ(1570)でした。

日経平均に対して2倍のレバレッジをかけたETFになります。つまり、日経平均が上昇すれば2倍上昇し、逆に日経平均が下落すれば2倍下落する商品になります。

ランキング1位にこの商品が見えたときに「来たな!」と思ってしまいました。

“レバレッジETF”は好きですが、「大事なNISA枠を使うほどの商品か?」と聞かれれば首をかしげてしまいます。

ナスダックが上昇した2021年は“レバナス”という言葉がやたら目についていましたが、逆にナスダックが急落した2022年現在はなりを潜めた感があります。こうした上昇すれば利益が大きい反面、ミスれば大きな痛手を負う商品がなぜ大きなブームとなるのかは正直疑問です。

2位:MAXIS米国S&P500(2558)

MAXIS米国S&P500(2558)のチャートです。

MAXIS米国S&P500(2558)のチャートです。

ETF情報
  • 執筆時の価格:14,310円
  • 最小売買単位:1
  • 配当利回り:0.77%
  • 信託報酬:0.858%
  • 運用会社:三菱UFJ

 

一般NISAの日本ETFランキング第2位は、MAXIS米国S&P500(2558)でした。

S&P500を円換算(ドル⇒円)した価格へ連動するように運営されたETFになります。信託報酬が0.858%と米国ETF(VOO:0.03%)と比べて高いですが、為替手数料などがかかっているからだと思われます。

配当利回りが0.77%あるため、実質の手数料は0.1%未満となります。

S&P500に連動しているため、米国株式へ投資したい方はこちらのETFを保有するだけでも充分かもしれません。

3位:IS S&P500米国株(1665)

IS S&P500米国株(1665)のチャートです。

IS S&P500米国株(1665)のチャートです。

ETF情報
  • 執筆時の価格:357.7円
  • 最小売買単位:10
  • 配当利回り:なし
  • 信託報酬:0.825%
  • 運用会社:ブラックロック

 

一般NISAの日本ETFランキング第2位は、IS S&P500米国株(1665)でした。

S&P500を円換算(ドル⇒円)した価格へ連動するように運営されたETFになります。そのため、2位のMAXIS米国S&P500(2558)と大きく変わらないETFになります。

違いとしては、信託報酬がこちらのほうがやや安いことと、配当金がないことです。

そのため、第2位の座を譲って第3位の座に落ち着いたのかな?と思われます。

私個人としても2位のMAXIS米国S&P500(2558)のほうが無難な印象を受けます。

まとめ

今回は、NISAで人気の銘柄・ファンド紹介・前編ということで、日本株、日本ETFを紹介していきました。

正直、「意外な銘柄がランクインしているな...。」という印象でした。

これが良いのか悪いのかは別として、NISAを利用している大多数のユーザーはこうした銘柄を物色しているのかが客観的に分かりました。

次回は米国株、米国ETF、つみたてNISAを紹介していきます。

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