レポート

FOMCが無事終了?【2022年01月24日~28日・米国株式レポート】

今回は、2022年1月第4週の米国株式レポートをまとめました。

この週はFOMCがあったり、決算シーズンであったりと騒がしい週となりました。

米国株式のパフォーマンスも上下に激しいものとなりました。

話題となったニュース

まず、話題となったニュースを紹介していきます。

冒頭で書いたようにFOMCや決算ニュースが話題となりましたが、一部を抜粋して

まとめて紹介いたします。

 

  • FOMC結果

  • アップルの好決算

 

FOMC終了!スピーチ内容が...。

まず、FOMCはサプライズなく無事(?)終了しました。

FOMC前は年内利上げ(0.25%ずつ)は3回と予想されていましたが、直前にFEDウォッチャーの記事から年内7回の利上げ予想が公開されました。よって、ただでさえ弱気だった代表指数たちが一層弱気となって下落していきました。

しかし、蓋を開けてみれば3月利上げ開始は変わらないものの、利上げスケジュールについては大きな言及はありませんでした。また、合わせて量的引き締め(QT)については急速に進めるとの発言はありましたが、主に2年債がターゲットであるため、そこまで影響はないのかな?と思っています。

こうしてみると市場予想とおおよそ一致したのかな?という見方ができる一方で、FRBがインフレに対して後手に回っているのではないかな?という見方もできます。

スピーチの発言も前日、前々日の相場の荒れ具合から大きな発言を控えたように思えますし、インフレ率はいぜんとして高い水準にあります。よって、利上げをしてもインフレ退治が無事達成できるか分からないうえ、最悪インフレと景気後退の両方、”スタグフレーション”が起こる可能性も充分考慮すべきです。

3週間後に公開される議事録でも相場が荒れそうです。

アップル好決算!ナスダック反発へ...。

次は明るいニュースのアップル決算発表について触れていきます。

GAFAMの筆頭であるアップルの決算発表が27日マーケットの引け後に公開されました。

予想に対してプラスの結果となり、特にiPhoneの売り上げが好調でした。

そのため、28日の市場前で+5%、市場後には+6%以上の素晴らしい結果となりました。

利上げ予想で大きくやられ続けたナスダック市場にとって非常に明るいニュースとなり、久しぶりにハイテク株がプラスで終わる市場となってくれました。来週もこの動きが続いてくれればよいのですが...。

ただ、来週も決算シーズンであるため、フェイスブックの決算次第ではナスダックが急落する場面も充分考えられます。

米国株式市場のパフォーマンス

では、肝心の米国株式市場のパフォーマンスについて、振り返っていきます。

 

  • 代表指数のパフォーマンス

  • 各セクターのパフォーマンス

 

をそれぞれまとめました。

代表指数のパフォーマンス

S&P500、ダウ、ナスダック指数のパフォーマンスをそれぞれ振り返っていきます。

S&P500は初日に大きく売られ、最大マイナス3%の下落を記録しましたが、ボトムをつけると大きく上昇しました。しかし、上値を押さえつけられ、最終的にはマイナスの結果で終わりました。

その後、FOMC前に株価は大きく上昇し、パウエル議長のタカ派発言を受け、また下落するといった具合に乱高下する週となりました。最終的には週終わりには先週の終値から0.7%程度のプラスとなりました。

S&P500のチャートです。

S&P500のチャートです。

ダウもS&P500と同様に、乱高下のチャートを形成しました。しかし、値幅に注目するとS&P500よりも大きく、週終わりには先週の終値よりプラス1%以上の結果となりました。

株式動向の指標になるため、この動きが続けばトレンド転換になる可能性は十分あります。

(短期的なトレンド転換かもしれませんが...)

 

ダウのチャートです。

ダウのチャートです。

ナスダックは他の指数と同様の動きをしていましたが、変動率が高く、最も弱いチャートでした。最大で5%近くのマイナスをつける場面もありました。

金利上昇の局面であるため、グロース株が多いナスダック指数は辛い相場となっています。

ナスダックのチャートです。

ナスダックのチャートです。

各セクターのパフォーマンス

この週は工業、小売りセクターが弱かったですが、その他のセクターは軒並み強いセクターとなっていました。個別銘柄で見ると決算が良かったアップルは決算発表までのマイナスを加味して+5%近くまで上昇しました。また、ビザやマスターカードも好決算から大きく上昇しました。

その反面、決算が良くなかった通信セクターのAT&Tは大きく下げる結果となりました。また、電気自動車業界をけん引し続けたテスラは決算結果が良かったものの、予想されていた"サイバートラックの低価格モデル"や"新型モデル"といった成長を見込めるニュースがなかったことから、グロース株として売りと判断されました。

来週の米国株式市場

来週(すでに始まっていますが)の米国株式市場は、決算シーズン真っ只中ということもあり、各セクターの主要企業の決算に注目していきたいです。

特にGAFAMのアップル、フェイスブックはグロース株の方向性を左右しかねない要素であるため、非常に注目していきたいです。

その他企業を含めて、決算結果によっては大きく乱高下する週になるかもしれません。

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