株式投資

AI株式投資「ロボアドバイザー」は万人にオススメできる投資方法なのか?

2021年5月11日

悩める人
悩める人

"AI投資"と騒がれている「ロボアドバイザー」ってどんなサービスなんだろう?

初心者ならやるべき投資先なのかな?

このような悩みを本記事では解決していきます!

 

  1. AI投資法とは?

  2. 代表とされる「ロボアドバイザー」とはどんなサービス?

  3. ロボアドバイザーは初心者にオススメなのか?

 

この順番で解説していきます!

AI投資法が株式市場に参入してきた近年

近年、AI投資法が話題となっています。特に、投資初心者とっては気軽に出来て簡単に利益を上げられるという点で非常に注目されています。

YouTubeでも「投資を始めました」といった動画を見てみると、ロボアドバイザーを紹介している場合が散見されます。

毎月積み立てるだけで、AIが自動で運用してくれるため、投資を知らない、やったことがない人でもお手軽にできるとして紹介されています。

最も有名なサービスは「ロボアドバイザー」

AI投資のなかでも最も有名なサービスが「ロボアドバイザー」と呼ばれるものです。

ロボアドバイザーには投資一任型と助言型の2つがありますが、前者が資産運用をすべて任せ、後者が助言を参考に投資していくスタイルになります。ちなみに、私が知っている有名どころはほとんどが投資一任型でした。

例えば、YouTubeの広告でたまに紹介される「WealthNavi」は前者に該当し、利用者の運用プランに合わせてリスク許容度を設定して運用してくれるサービスになります。

運用者のプランに合わせてリスク変更ができるロボアドバイザー。

6つの質問に答えるだけで最適なプランを選択し、最適なポートフォリオを作ってくれます。

「ロボアドバイザー」はどんなサービスなのか?

では、「ロボアドバイザー全体としてははどのようなサービスになるのか?」、詳しく解説していきます。

この記事ではなるべく初心者向けにするため、”投資一任型”である「WealthNavi」を例として紹介していきます。

他サービスと運用手数料や使い勝手で差はあるものの、運用スタイルは大きく変わらないため、ぜひ参考にしてください。

自動で投資先を最適化してくれる。

まず、前述した通り、利用者のリスク許容度から投資先を最適化してくれます。そのため、いちいち投資先を検討する手間がいらず、簡単にスタートできます。

この点は、投資を始めるうえで非常に大事です。初心者のうちはどこに投資すればよいかが本当に分かりません。そのため、証券口座を開設したけど、銘柄選びで止まってしまい、けっきょく買えずじまいとなることが往々にしてあります。

そうした弱みがないことはロボアドバイザーの強みです。

また、多くのロボアドバイザーは積立機能があるため、毎月決まった額を"自動"で積み立ててくれます。そのため、否応なしに給料から差っ引かれてるため、「投資し忘れた...!」からの「だんだん投資が面倒に」病を回避できます。

最適なポートフォリオとは?

では、利用者に合わせて最適なポートフォリオとはどのようなものなのでしょうか?

答えは「現代ポートフォリオ理論」にあります。

現代ポートフォリオ理論について説明しています。

ノーベル経済学賞を受賞したハリー・マーコビッツ氏が提唱した理論で、リスク許容度に応じて最も大きなリターンを得ることができるポートフォリオを考えるうえで必要となってくる考えです。世界の著名投資家はもちろん、ヘッジファンドや富裕層に親しまれており、最近では書籍が多く出たことで個人投資家も参考にしている方が多いです。

ハリー氏が発見した効率フロンティア(図の曲線)とリスク許容度を基に、期待できるリターンの最大値を算出し、それに応じて株式や債券、ゴールドの比率を変えることがポイントです。また、同じ株式でも先進国か、新興国かによって比率を変えていたり、時代によってどの商品を組み込むかも考えなければなりません。

こうした理論を参考にし、ロボアドバイザーはユーザーの資産を運用してくれます。

ただし、損するときは損する。

しかし、忘れてはいけないこととして、ロボアドバイザーをもってしても損失を出すことです。

一見、非常に万能なロボアドバイザーですが、市場の急落局面ではもちろん資産を目減りさせてしまうことでしょう。あくまで”AI版投資信託”であるため、市場全体の相場に影響を受けます。

しかしながら、心配する必要はありません。ロボアドバイザーの多くは長期を視野に投資しています。短期投資を視野に入れた投資方法ではありません。

そのため、一時的に赤字になることはあっても問題ありません。むしろ、一時の下落であれば絶好の買い場となることでしょう。そのため、一時的な赤字を耐えらず挫折してしまうのなら、ロボアドバイザーに向いていないと言えます。

手数料は1.0%と投資信託よりも高め

もうひとつの注意点として、手数料が高いことが挙げられます。

一般的な投資信託よりも手数料が高く、WealthNaviの場合は1.0%となります。長期積立では定番と言える指数連動型インデックスファンドなら0.3%未満がほとんどなのに対し、ロボアドバイザーは1%近くの手数料がかかっています。

1%程度であればたいしたことないと思うかもしれません。確かに少額での毎月投資であれば、確かにそうかもしれません。しかしながら、何十年も1%の手数料がかかってしまうと、かなりの金額となっていくことを忘れてはいけません。

単純計算で毎月1万円の積立で毎年1%の手数料が引かれるとした場合、20年後には216万円(手数料なし:240万円)と30万円以上の資産が引かれることになります。とはいえ、この計算ではロボアドバイザーでのリターンを無視しているため、的確な指摘かどうかで言われれば微妙なラインです。そのため、あくまで手数料の重要性という面での参考にとどめてください。

ただし、ロボアドバイザーの中には投資金額が一定額以上であれば手数料が減額されていくサービスもあります。そのため、長期投資を考えているならそのようなサービスを選べば良いと思います。

初心者にはオススメですが、中・上級者には推奨しない。

結論としては、ロボアドバイザーは初心者にオススメのサービスだと思います。しかしながら、中級者以上の方にはオススメできません。

まず手数料がネック

やはり手数料がどうしてもネックとなってしまいます。筆者であればロボアドバイザーを利用するくらいなら、指数連動型の米国ETF(VTIなら手数料0.03%)を購入します。

現在は米国株ブームが徐々に下火になりつつあるため、今後10年間はパフォーマンスが低下するかもしれません。

しかしながら、20年、30年という長期期間を視野に考えれば、絶好の買い場といえます。

また、世界経済を考慮すれば、現時点では米国は世界を率先して引張っています。よって、見方によっては最も安心できる投資先とも言えます。

「AIに依存」は危険

また、初心者にロボアドバイザーをオススメと伝えましたが、投資金額全てをロボアドバイザーにつぎ込むことはオススメしません。むしろ反対です。

「AIに依存」してしまうことは最もリスクだと考えているからです。

20年も30年もずっと手数料を取られるのは非常にもったいないです。重ねがさねお伝えしますが、ロボアドバイザーを真っ向から否定はしません。

しかし、自分は投資の勉強をせず、ロボアドバイザーに任せっきりにしてしまっては、手数料を常に取られ続けることになります。

先ほどお伝えした通り、米国ETFであれば手数料が0.1%未満のものもあります。

そのため、最初はポートフォリオのうち80%をロボアドバイザーにしても構いません。しかし、そこから徐々に50%、30%、最終的には0%と独立することを推奨いたします。

判断は皆様にオススメしますが、この記事が参考となれば幸いです。

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