レポート

2022年2月14日~18日の米国株式市場

2022年2月24日

今回は、2022年2月14日~18日にかけて、2月第2週目の米国株式市場について振り返っていきます。

ウクライナ情勢が日に日に悪化している状況の中、株式市場はどのように反応したのでしょうか。

注目された”ウクライナ情勢”

この週に注目されたニュースは、”ウクライナ情勢”が挙げられます。

13日の米露電話協議の後、バイデン氏から「ロシアがウクライナ侵攻なら大規模な経済制裁をする」「ロシア侵攻がいつ始まってもおかしくない」と警戒感を強めた発言がありました。よって、市場参加者の感想としては”特に進展なし”といった内容となりました。

次に、15日にロシア国防省より「軍がウクライナ国境近くの演習から撤収」との発表がありました。しかしながら、この情報の信憑性は怪しく、ジャーナリストたちの中には「撤収はしていない」と発言する方もいました。このあたりから米国とロシアの公表する情報に食い違いが出始め、米国は「ロシア侵攻はある」、ロシアは「アメリカが不用意に煽っている」との姿勢が見られました。

こうした状況の中、原油価格は大台の100ドルを目指すのではないか?との見立てがありましたが、ウクライナ情勢以外の様々な要因も絡んで、90ドル台を横ばいしている状況が続きました。

米国株式市場のパフォーマンス

次に、1週間の米国株式市場のパフォーマンスを振り返ってみましょう。

 

  • 代表指数のパフォーマンス

  • 各セクターのパフォーマンス

 

の順で解説していきます。

代表指数のパフォーマンス

まず、代表指数としてS&P500、ダウ、ナスダックの順で見ていきましょう。

S&P500は、週始めは25日移動平均線より下から始まっていますが、徐々に上昇していき、週半ばで25日移動平均線より上に抜けようとしました。しかし、ウクライナ情勢の悪化などの材料から上抜けすることができず、その後、ダラダラと下値を更新していく展開となりました。
結果、週の終わりは週始めからマイナス2%近くの下落で終わりました。

次に、ダウはS&P500と同様に、週初めで25日移動平均線へ挑む展開となりました。しかし、S&P500ほどチャートが強くなく、25日移動平均線にタッチ手前で株価が下落していきました。
結果、週の終わりは週始めからマイナス2%近くの下落で終わりました。

次に、ナスダックは全体としてS&P500、ダウと同様の動きとなりました。25日移動平均線を上に抜けて、反発を狙えそうなチャートとなりましたが、地合いが悪く、下落していきました。

結果、週の終わりは週始めからマイナス2%近くの下落で終わりました。

各セクターのパフォーマンス

次に、各セクターのパフォーマンスを見ていきましょう。

全体的にマイナスが目立つ相場となっています。その中で小売り、半導体の一部、ヘルスケアの一部が買われた結果となりました。

意外にもこれまで強気だったエネルギーは大きく下落する結果となりました。すでにウクライナ情勢を株価に織り込んでいたからかもしれませんが、一本調子ではなかなか上がらないようです。

また、これまでトントン拍子で上昇していた原油価格も90ドル台で停滞しているため、短期的にはエネルギーセクターも厳しいでしょう。

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